新しい金投資の教科書の感想

『新しい金投資の教科書』は「金」とその他の銀、プラチナ、パラジウムなどに関する貴金属の基礎知識が得られる本です。これを読んだからと言って金投資の具体的なやり方が分かるわけではありません。あくまで、純金積み立てとかCFDとかもあるよというような感じです。「新しい」というか無難で標準的な内容だと思います。

参考になるのは、基本的な情報です。本書が発売されたのは2013年なので、採掘コストも変化しているかもしれません。金の採掘コストは、金鉱山によって異なるが、世界中の鉱山を平均すると1200ドルくらいで、下がる要素はあまりなく、これからは上がっていくと予想できるとのことです。南アフリカの埋蔵量が一番多いけれど、地下4000メートルとかまで掘らないと採れなくなっている。一方、世界で一番採掘量が多い中国では砂金から採れるので採りやすいが、これから労働賃金が上がっていくと採掘コストが上昇する。(2016年のニュースでは原油安で採掘コストが下がっているという話もあります)

日本で現在でも唯一稼働している金鉱山は菱刈鉱山(ひしかりこうざん)で、日本では金鉱山からよりも、銅鉱山から採れる金の量が多いとか。銅を採掘する過程で金が採れるなんて知らなかったです。また、プラチナやパラジウムの受給要因などについてもちょっと触れられています。

あと「陰謀論」についても触れられています。よく金をめぐって世界的な陰謀が語られますが、そういう話を否定しています。理由は、金の市場規模はそれほど大きくないからということです。アメリカでは元共和党議員のロン・ポールが米ドルの崩壊や金本位制の復活を主張していたりしますし、ジェームズ・リカーズも「金価格は6倍になる いますぐ金を買いなさい」という本を出しています。日本ではハイパーインフレがホラー本として人気がありますが、アメリカでも米ドル崩壊本が人気があるようです。

ドルが崩壊することなんて無いと思いますが、純金積立やETFで資産の10%くらいは金を持っていても良いと思います。地金を買うと盗難や紛失リスクがあるので、長期保有なら純金積み立てかETF、短期売買ならCFDが無難なところです。

金投資の新しい教科書
金投資の新しい教科書

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池水 雄一
日本経済新聞出版社
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