月村了衛 槐(エンジュ)の感想 王道のエンターテインメント小説

昔は色々と小説を読んでいたんですけど、最近はあまり読まなくなりました。映画もあんまり見なくなりました。なぜかと考えると、1990年代くらいから小説や映画などは単純な「正義対悪」という構造ではなくなり、悪役が悪役になってしまった背景などが細かく描かれ正義とは何か?みたいなことを考えさせられるような物が多くなりました。ゲームもそういう方向になり、ラスボスを倒してもすっきりしないエンディングのパターンが多いです(ファークライ4、ファークライ5とか)。

学生時代はそういうストーリーを好んでいたのですが、現実世界でも絶対的な正義など存在しないんだから、物語の中くらい勧善懲悪の単純なストーリーにしてくれと思うようになり、映画もハリウッド超大作くらいしか見なくなりました。

そこで読んだ槐(エンジュ)という小説なんですが、これはエンターテインメントの王道を行く物でした。敵は明らかに悪いやつ、やたら強いヒロイン、冴えない教頭先生が活躍する、中学生がその場にある物を使って敵を攻撃、明るい未来を示唆するエンディング、そうそうこういうのを求めてた!という暇つぶしに最適なエンタメ小説です。

ストーリーは、中学生グループと引率の先生二人がキャンプ場で40億円を探しに来た振り込め詐欺の半グレ集団と戦うというものです。携帯電話の使えない閉鎖された空間で戦うわけですから、バトルロワイヤル、デスゲーム的な感じもあります。B級感満載ですが、面白かったです。「正義とは何か?」みたいな重いやつよりも、明らかに悪者が倒される軽いエンターテイメント小説を探している人におすすめの本です。

槐(エンジュ) (光文社文庫)
槐(エンジュ) (光文社文庫)

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