時間ループミステリー小説「7回死んだ男」のあらすじと感想

20年くらい前に一回読んだ西澤保彦『7回死んだ男』をkindleで買い直して再読しました。面白かった記憶はあるんですが、ほとんど覚えていませんでした。

同じ時間がループするという、最近の映画だと『All You Need Is Kill』みたいな感じのミステリー小説です。

7回死んだ男の時間ループのルール

『7回死んだ男』はエイリアンとか特殊なガジェットが出てくるわけではありませんが、設定がSF的です。主人公の高校生久太郎は特殊な体質を持っていて、たまに1日がループしてしまいます。ループしてしまうと、次の日の午前0時までが9回繰り返されることになります。

ループの初日に起こったことが「オリジナル」であり、ループ中はその「オリジナル」の日に近づくように人々が動きます。つまり、ループ中はループ初日の出来事に「寄せ」られます。

ループしていることはループ2日目(作中では「2週目」と呼ばれる)になって初めて気付きます。

そして、ループ中に起こった出来事は午前0時にリセットされますが、ループの最終日に起こったことが「確定」して時が流れていきます。そして、久太郎はループ中の記憶は保持することができます。

7回死んだ男のあらすじ

食堂を経営していた久太郎の祖父は、ギャンブルで莫大な資産をたまたま築いてしまった。運よく飲食店経営も軌道に乗り、一大グループ企業となる。その遺産をもらえる後継者を遺書に書く儀式が毎年あり、正月に親戚一同が集められる。

なぜか親戚一同、祖父が指定した色のトレーナーとちゃんちゃんこを着ないといけない。

そして、遺書に後継者の名前が書かれる前に祖父が殺されるというループが発生してしまい、久太郎は殺人事件を阻止するために色々と工夫をするが…という話です。

7回死んだ男の感想

犯人当てというよりも、どうやって殺人を防ぐか?というストーリーがメインです。20年前に読んだのに、最後に謎が全て解ける部分ではちょっとびっくりしました。あーなるほど!という感じでしたね。

他人よりループの分長く生きている分、高校生らしからぬ思考パターンと語彙を持つの主人公。散りばめられた伏線、最後に明かされる論理的帰結としての真相、面白かったです。

久太郎はループするたびに新たな情報を得ていくので、『7回死んだ男』は「かまいたちの夜」などのアドベンチャーゲームをプレイするプレイヤーの心中を綴った私小説みたいなものとも言えます。

ちょっと変わったSF的な設定のミステリーが読みたいという人におすすめです。

新装版 七回死んだ男 (講談社文庫)
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