ドラマ『ウエストワールド』の感想 ゲーム好きに見てもらいたい

westworld

HuluにHBOの『ウエストワールド』というドラマがあって、たしかバイリンガルニュースで人工知能のドラマとして触れられていたのを思い出して見てみました。

人工知能がテーマのドラマだから、『アイアムロボット』的な世界をイメージしていたのですが、見たら「レッドデッドリデンプション(RDR)」じゃないか!と思いました。最初のシーンが石炭で走る鉄道の車内から始まるのも同じです。

PS4でレッドデッドリデンプション2が2017年9月頃に発売されるという噂なので、RDR2に興味がある人は是非「ウエストワールド」を見てほしいです。このドラマ、レッドデッドリデンプション好きの宇多丸さんが言及してないのかな?と思って検索したけれど今のところ見つかりません。

「ウエストワールド」というのは、ジュラシックパークの様な観客が参加できる「大人の」西部劇のテーマパークです。マトリックスの様なバーチャルリアリティーではなく、物理的には全て実在するがそこの住人がアンドロイドなのでほぼ現実みたいな感じのテーマパークです。

ウエストワールド [Blu-ray]
ウエストワールド [Blu-ray]
『West World』は元々はSF作家のマイケルクライトンが監督した映画みたいです。映画用に作ったため、小説の原作はありません。

日本で言うと、日光江戸村のキャストが全員人工知能のアンドロイド(血も出るし人間に近い)で、自分はその世界に生きている人間だと思って疑っていないというような状態です。そこにお金を払った観客が入り込めます。

ちなみに、『レッドデッドリデンプション』というのは、ロックスター社が作った西部開拓時代のアメリカを舞台にしたオープンワールドゲームです。GTA(グランドセフトオート)の西部劇版です。主人公は善人として指名手配されている悪党を縄で捕まえたりしても良いし、一般人から略奪したりする悪人プレイをしても良いのです。人助けしてもいいし、無視しても良い、悪人になっても良い。とにかくメインミッションさえ進めれば(というか進めなくても)何をやっても良いという日本人が苦手なオープンワールドゲームです。

『ウエストワールド』で描かれるのは、その西部劇のオープンワールドと、その一階層上のレベル(メタレベル)のテーマパーク製作者達です。アンソニーホプキンスが一番最初の製作者として出てきます。オープンワールドを作り上げた「神」です。

ドラマ内でよく出てくる英語のドラマ内用語としては

Guest(ゲスト) → お金を払って入園してくる人(ゲームだと「プレイヤー」)
Host(ホスト) → ウエストワールド内のプログラムされた登場人物(ゲームだと「NPC」)
The Park(ザ・パーク) →「ウエスト・ワールド」のこと

があります。

ゲームをやっている人に分かりやすいのは、マルチプレイヤー対応でNPC(non player character=プレイヤーでは無いキャラクター)に対して何をしても罰せられません。しかも、安全性を考慮してチート設定してあり、自分が撃った銃弾はホストに当たりますが、ホストが撃った銃弾で自分は傷つきません。この原理は謎です。

ホストは複数のシナリオに基いて動いています。これは、ゲームで言う「サイドミッション」が複数存在して、それに沿ってNPCが行動するのと同じです。ちなみに、ウエストワールド内のバーと娼館が合わさったお店の中の自動演奏のピアノでよくレディオヘッドの曲がかかってるな~と思いました。

チュートリアルも無く、ゲストは自由に行動できます。なにせ、1日で4万ドルほど支払っているのですから。ホストはゲストの欲望のままにやりたい放題にやられ、また修理して同じ設定でウエストワールド内に設置されます。ホストには筋書き(スクリプト)が与えられていて、ある程度の即興での会話や行動はできますが、プログラム外の行動はできないようになっています。たとえば、斧は特定のホストしか使えないとか。

そして、シナリオが終了したらメモリーは消去されてまた別のゲストに対応します。しかし、ホストの中で自分の存在について疑問を持つ者や記憶を保持する者が出てきて、真相を知るために動き出します。人工知能が自我を持ちだし、ゲストとの接触などによってドラマが展開していきます。主人公と言えるのがホストの1人で農場の娘のドロレス・アバナシーです。

僕らが生きている世界というのも、実は宇宙人が作り出した「現実」であり、僕らはプログラムのままに動いているだけかもしれません。この仮説を100%否定することはできませんが、この仮説が正しいためには、①宇宙人が存在する②「世界」を作り出すマシーンが存在するなどのあり得なそうな仮定が複数必要です。この様なあり得無さそうな仮定が複数必要な説というのは真実ではないだろうと切り捨てようとするのが哲学用語の「オッカムの剃刀(かみそり)」です。「オッカムの剃刀」は「ウエストワールド」の中でアンソニーホプキンスが会話の中で使います。

ドラマ内でアンソニー・ホプキンスが子供に対して

「Only boring people get bored.」(退屈な人間だけが退屈する)

と自分の父親が言っていたと言います。

オープンワールドゲームというのは、自分で「縛り」や「目標」を設定することで遊び方は無限になります。逆に言うと、自分で「目標」や「遊び方」を生み出せない人にとっては全く面白くないということになります。

『ウエストワールド』のテーマは「人工知能」というよりは「自分は何の為に生きるのか?」ということになるでしょう。それは、人間にとっても人工知能にとっても同じで、最大のテーマと言えます。人生は究極のオープンワールドゲームですから、ゲームについて考えることは、つまり人生について考えることでもあると思います。「人生の目的」を「オープンワールドゲームでの目的」に置き換えると考えるヒントになるのではないでしょうか。

オープンワールドゲームには「メインミッション」があり、僕はいつもメインミッションをクリアしてしまうと、途端にそのゲームに興味が無くなってしまいます。やりこみ要素やサイドミッションは大量にあるのですが、もうやる気が無くなってしまうのです。そう考えると、人生には達成するのが困難な「大きな目標」つまり「メインミッション」が常に必要なのかなとも思います。

というように、色々と考えることができるという点でも、『ウエストワールド』はおすすめです。純粋にドラマとして非常に面白いです。ジョナサン・ノーラン監督のドラマというのは知っていましたが、JJエイブラムス製作総指揮だということは、5話くらい見てから知りました。ウエスト・ワールドはNetflixには無く、Huluで見ることができます。追記:Amazonプライム・ビデオにもありました。

まだ5話見終わった時点で考えたことなので、シーズン1を全て見終わったらまた追記を書こうと思います。追記:シーズン1を全て見た後のネタバリ有りの感想

ウエストワールド 1stシーズン ブルーレイ コンプリート・ボックス(初回限定生産/3枚組/ウエストワールド運営マニュアル付) [Blu-ray]

スポンサーリンク
レクタングル大




レクタングル大




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサードリンク

スポンサーリンク