デスストランディングクリア後の感想と勝手な考察(記事途中からネタバレします)

デスストランディング・ネタバレ無しのあらすじと感想

ゲームのデータによるとデスストランディングの総プレイ時間は100時間ほどでした。そのうち10時間くらいはご飯を食べたり休憩しているので、デスストランディングを実質80時間~90時間くらい遊んだと思います。

このゲームすごいわ~というのが感想でした。ゲーム中もインフラの重要性についてとか色々考えましたが、ゲーム終了後から色々と考えてしまうんです。

靴がすり減るとか、荷物ケースが劣化するとか、建築物が劣化するとか、面倒臭そうだな~とデスストランディングをやる前は思ってました。でも、ゲームクリア後には、「劣化する」ということに必然性があったということに気づくのです。エンディングで「黒幕」から語られる真相に関連があります。

常に劣化する荷物

通常のオープンワールドゲームだと、アイテムが劣化するというのは単に難易度調整やプレイ時間を伸ばすための方策だったりして、意味は無いのですが、デスストランディングではテーマに直接結びついてきます。そして、オープンワールドゲームの「お使い」にもあまり意味は無いのですが、デスストランディングにおいては「お使いをオープンワールドですること」に必然性があります。

戦闘より荷物を配達させてくれ!と思うように…

国道復旧が面白すぎて、ストーリーを忘れていましたが、国道復旧を終えてからはメインストーリーをやっていました。謎は色々と残るし、話がややこしいのですが、ゲームでしかできない体験という点でデスストランディングはやって良かったと思います。『デスストランディング』は小説や映画にしてもそれなりに面白いと思いますが、やはり主人公のサムを操作して、荷物を運ぶという体験が無けれれば得られないものがあります。

ラスボス倒した!と勘違いしてからエンディングまで6時間くらいかかるとは思いませんでした。

元々、荷物を運ぶゲームなんて面白いのか?という疑問があり、TPSのシューターやらせてくれよ~と思っていました。でも、段々荷物を運ぶのが楽しくなってきて配達中毒になります。デスストランディングのストーリーの途中で、待っていたはずの銃撃戦イベントが発生するのですが、「もう銃撃戦はいいから荷物運ばせてくれ!」と思っている自分にびっくりです。

『星野源のオールナイトニッポン』に小島監督がゲストで出てました。やっぱりメタルギアソリッド1のサイコマンティスの話が出てくるわけですが、配達中毒になって実際にウーバーイーツの配達始めたっていうリスナーがいて笑いました。

デスストランディングのあらすじと背景

Bridgesのロゴ

ネットの発達とドローンの普及により、人間は他人と触れ合わなくても生活できるようになっていた未来の話。人類は「ドローン症候群」というものにかかってしまう。ドローンが荷物を運搬することになって、人間同士の接触が減ったことにより、「幸せホルモン」であるオキシトシンの分泌が低下してしまった。

そして、アメリカでデスストランディング(DS)という大爆発が起きたことをきっかけに、時雨(Time Fall)と呼ばれる触れると時間を経過させる雨が降るようになり、時雨が降る場所ではBT(Beach Things)と呼ばれる得体の知れない物が出現するようになる。

武器が充実するとBTは怖くなくなる

そして、人間が死ぬと早く火葬しないと「ネクローシス」という物を起こし大爆発が起こってしまうよになった。そのため、都市では全ての人間を生体モニターで管理していて、プレッパーズと呼ばれる人たちはシェルターで皆離れた場所に住んでいる。

分断されたアメリカを再建するため「ブリッジズ」という会社は、配送と通信のネットワークを再生していく…そこで未来を託されたのが、「帰還者(死んでも戻ってくる)」であり「DOOMS(BTを感知できたりする)」であるサム。サムはアメリカの再建には興味が無いが、姉のアメリを助けるために西海岸に向かうというストーリーです。

デスストランディングは主人公よりも脇役の方がヒーローっぽい名前

デスストランディングの主人公の名前が「サム・ポーター・ブリッジズ」で、脇役の方が「ハートマン」「デッドマン」「ママー」「ダイハードマン」とかヒーローっぽい名前になっています。

主人公のSamというのは、アメリカ合衆国政府が「Uncle Sam」とよく言われるように、アメリカを象徴しているのでしょう。そして、プレッパーの一人として出演しているコナン・オブライエンがダジャレを連発しているように、Sam Porterというのは、Some Porter、つまり「ある配達人」そして「Some Bridges(いくつかの橋)」に掛けているのだと思います。

サムだけ普通の名前ということは、主人公は特殊能力もほぼ無い普通の人なんだけど、実は社会全体の役に立っているという「Unsung Hero(讃えられることが無い英雄)」であるということだと思います。

「帰還者」というのは、デスストランディングの世界で死んでも死後の世界から復活できる特殊な人のことなんですが、これは後に書くように「コンティニュー」であり「ゲームプレイヤー」につながることだと思います。

デスストランディング発売前後の背景

2019年にデスストランディングが発売されるというのは、2020年にアメリカ大統領選挙を控えていること、PS5が発売されるということなどがあってのことだと思います。メキシコとの国境に壁を作ると宣言したアメリカ大統領や、ブレグジット、各国での右派勢力の台頭など、「分断」がキーワードになっていた時代に「つながる」というテーマです。

メタルギアソリッド1が発売されたのが1991年の湾岸戦争の後で、メタルギアソリッド1には劣化ウラン弾の話とかも出てきました。1990年代は遺伝子が注目され始めた時代で、遺伝子によって人間の未来は決まってしまうのではないか?という恐れがありました。

メタルギアソリッド2では、人間は遺伝子以外にも「文化」などを伝えることができるというテーマだったと思います。メタルギアソリッド3はやったけど「サバイバル」以外にテーマをあまり覚えておらず、メタルギア・ソリッド4はやってません。メタルギアソリッド5はテロが頻発する時代の「復讐の連鎖」がテーマでした。

小島監督はゲーム発売数年前に起こった出来事をゲームに取り込んでいるので、なるべくデスストランディングも早くやった方が良いと思います。

更には個人の分断という点も大きな問題となっています。未来に希望を見いだせない孤独な人たちが日本やアメリカでテロを起こしています。詳しくは、『非自発的禁欲のテロリズム』など。

ここからはデスストランディングのネタバレになるので、ネタバレが嫌な人はクリア後に読んでください。

ネタバレ注意! デスストランディングの考察 「死後の世界」はゲーマーの現実世界か?

デスストランディングの新しい点は「ソーシャルストランドシステム」で、他人の世界の建築物が自分の世界にも現れて「いいね!」が付けられるというものです。そして、所々で他プレイヤーの「魂(=PSID)」というものを見る場面が出てきます。たとえば、ボスにやられると海の中を魂が漂って「帰還」することができる。

つまり、主人公のサムの「魂」は「ゲームプレイヤー」ということです。

サムがナスDっぽくなる

ゲームの主人公がコンティニューできる理由は「ゲームだから」でしか無かったのですが、デスストランディングでは「魂=ゲームプレイヤー」と「帰還者」という設定により正当化されます。

とすると、デスストランディングにおける「死後の世界」というのはゲームプレイヤーにおける「生の世界」なのではないか?という疑問が生まれるのです。

主人公のサムは接触恐怖症で、ほとんど感情表現をせず、他者との繋がりを持とうとしません。それだけに、最後の方でデッドマンに感謝の気持ちを伝えるシーンはちょっと感動しました。

実はサムは上に書いたようにアメリカの象徴ではなく、「孤独なゲーマー」の象徴なのではないでしょうか?デスストランディングのラストシーンではBB(ルー)をポッドから出し、手錠端末を焼却しUCAの通信網から「オフライン」になります。

これは、ゲームよりも実際の人と繋がれというメッセージなのでは?と思いました。自分のためにやってみることでも、何かに繋がるかもしれない。一歩踏み出してみようということなのでは?

サムは「アメリカの再建」には全く興味がありませんでした。すごく個人的な「アメリの救出」という偽の目的を与えられて、結果的に「アメリカの再建」という公の目標を達成します。

これは、自分のために設置した建築物がいつの間にか他人のためになっているという「ソーシャルストランドシステム」とも繋がります。他人のためになっていると分かると、今度は他人のために建築物を設置するようになります。

アメリはヒッグスを使ってDSを早めさせ、一方でサムを使ってアメリカを繋ごうとします。どうなるかはあなた達に任せますという。小島秀夫=アメリ説。

DSは不可避であり、ラストストランディングが発生することは避けられないようです。いずれ滅びる物を修復する必要はあるのか?すなわち、いずれ死ぬのに生きる必要はあるのか?ということにもなります。その答えこそ最終エピソードのタイトルなのでしょう。

デスストランディングの中で何をやるのも自由だし、むしろデスストランディングというゲームを終えた後、あなたは自分の人生をどう生きるのか?という意味でのラストエピソードのタイトル、

Tomorrow is in your hands.

なのでしょう。カイジの部屋に貼ってある「未来は僕らの手の中」と、デスストランディングを終えた後での「Tomorrow is in your hands.」の解釈はだいぶ異なるはずです。以上、勝手な考察ですが、やっぱりデスストランディングはやらないと分からないという話でした。クリアした後に、自分の人生に良いフィードバックが発生するという点で神ゲーだと思います。

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