NHKスペシャル「人工知能 天使か悪魔か2017」の感想

人工知能が将棋や囲碁の分野で人間に勝っているのはよくニュースになっていますが、既に人工知能が色々な分野で実際に使用されているという特集でした。ゲームの『ウォッチドッグス』に出てくるctOSみたいなものが既に実用化されています。

人工知能ポナンザはプロ棋士の5万局のデータを「機械学習」し、人間に負けた事が無いようです。自分自身と戦う自己対戦を7万局繰り返して、既に人間の経験ができる範囲を超えていて、人間の戦法の遥か先を行っているようです。人工知能の開発者も、何で勝てるのか分からなくなっているとのこと。答えが正しかったとしても、なぜそのような結論に至ったのかは、人間には理解できないブラックボックスになっています。

名古屋のタクシー会社が取り入れたのが「人工知能タクシー」です。客数予想がカーナビの地図上に出るので、その数字が多い所に行くと、お客さんに出会いやすくなるようです。更に、どのルートを通れば良いか矢印で示してくれます。自分の勘で動くよりも人工知能に頼った方がお客さんを捕まえやすいようで、お客さんの数が20%増えたそうです。

これはdocomoが開発したシステムで、携帯電話の位置情報とタクシー会社の乗降データを組み合わせて、人工知能に学ばせて予測しているようです。他にも曜日や天気なども考慮して最適化しています。これは、携帯電話の位置情報を取れるdocomoだからできることですね。

アメリカの裁判所で釈放を決める時に、人工知能の判断も考慮しているそうです。でも、裁かれた人は人工知能に判断されていることを知らない。日本の医療事務の派遣会社でも退職の予兆を見抜くために、人工知能を活用して、退職者を減らそうとしています。文章の解析から退職しそうかどうか分かるようです。

韓国ではAI政治家の開発が進められているそうです。AIがするのはあくまで政策提言であり、判断は国民に委ねられるとのこと。AIのメリットとして、血縁や派閥などを考慮して政策を打ち出すことが無いことがありますね。

僕が一番興味があったのが金融です。野村證券では、機関投資家の売買を人工知能に任せていて、トレーダーは人工知能の取引を眺めているそうです。1000分の1秒単位のデータ分析で5分後の株価を予測し、取引も自動で行っているとのこと。既に株取引はAI対AIの戦いになっているようですが、金融に関しての人工知能の紹介はそれだけで2分~3分で終わってしまいました。ウォール街でのAI導入も取材してほしかったです。

金融でもそうですが、AIタクシーでも気になったのは、全てのタクシー会社がAIによる乗客予測システムを導入したらどうなるか?ということです。現在はAIを導入している会社がほとんどいないので、予測通りになりやすいと思いますが、他のタクシー会社がAIを導入してお客さんの取り合いになったらどういう結果になるんだろう?と思いました。

株やFXに関しては、どんなにAIが発達しても、投資をスタートする値位置がそれぞれプレイヤーによって異なるので、中長期的な売買に関してはそれほど影響は無いと思っています。スキャルピングをやっている人にとってはかなりきつくなっていくだろうとは思います。AIが多く参入してくると、フラッシュクラッシュが起こりやすくなるというリスクはあるかもしれません。日本株の場合には値幅制限があるので、それほど気にしなくても良いでしょう。

10年後にはAI導入が本格的になり、世界観が変わってるかもしれませんね。病気の診断は基本パターン認識だと思いますから、AIにしてもらっても良いと思ってます。
人工知能の核心 (NHK出版新書 511)
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